神戸養蜂場は「自然との共生」をモットーとして、養蜂活動をしています。
みつばちは、自然界で重要な役割を担っていることをご存知でしょうか。
みつばちが媒介することで、果実が実ったり、植物が種をつくったりすることができるのです。
「みつばちが世界から消えれば、地球は4年も保たない」と言われることもあります。それほど、みつばちは私たちにとって重要な存在なのです。
近年、国内外においてみつばちや養蜂家の数は減ってきています。だからこそ私たちは、本物のはちみつの生産・販売を通して、お客様にみつばちやはちみつの素晴らしさをお届けできればと考えています。
目指すのは企業としての成長だけではありません。地球にとって大切なみつばちが元気に過ごせる自然環境の保護や、養蜂技術の継承にも役立ててまいります。
政次哲夫は、2008年に養蜂業を始めました。その頃、はちみつや、それを使ったデザートやドリンクを販売する店舗の運営に携わったことがきっかけです。
「おいしいはちみつを、もっと多くの方にお届けしたい」という気持ちがわき、養蜂業をスタートすることを決心しました。
養蜂家に弟子入りし、養蜂学校で技術を磨いたのち、定置養蜂を開始。ですが、1年目では上手くいきませんでした。育てた全てのみつばちを越冬させることができたのは、3年目。
このときのことは今でも心に残っています。「みつばちの恵みの素晴らしさを、お客様に提供できる」と、実感した瞬間でした。
簡単に言うと、養蜂家はみつばちの巣箱の管理人です。
温度を適温に調節し、暑い日や風の強い日もケアをしていきます。
温度調整だけでなく、アリやムカデなどの外敵から守ったり、みつばちの体調を管理したりするのも大切な業務です。
幸運なことに、神戸養蜂場では、これまで一度も腐蛆病(みつばちがかかる伝染病)にかかったみつばちはいません。
これからも、大切なみつばちたちが快適に暮らせるよう、愛情を込めて世話をしてまいります。
はちみつ本来の風味への
こだわり
お客様にはちみつ本来の風味を届けるため、神戸養蜂場の国産はちみつでは非加熱はちみつを販売しています。はちみつを製造する際の人工的な加熱温度を出来るだけおさえることで、エグみが出るのを防ぎ、
本来の香りや味わいを楽しんでいただけます。
はちみつと一言で言っても、原材料は多岐に渡ります。
同じ原料であっても、産地によって味は異なってくるのです。
風味の違いも楽しんでいただけるよう、神戸養蜂場では20種類以上のはちみつをラインナップしました。
日本だけでなく、オーストリアやグアテマラなど、海外のものも厳選して揃えています。コクを深く感じられるモミの木や、あっさりとしたアカシアなど、原材料による味の違いをどうぞお楽しみください。
神戸養蜂場では、加工商品にも注力しています。
飲料として手軽に味わえるジンジャーシロップ、料理に使いやすいドレッシングなど。
はちみつには、天然の保湿成分や抗菌作用があると言われています。
その特徴を生かした化粧品や、神戸の食のプロとのコラボグルメなど、はちみつの可能性を引き出す商品のバリエーションを増やしていく予定です。
健康によく、安全でおいしいはちみつをお客様にお届けするため、当養蜂場では、以下の検査を実施しています。
栄養成分検査
はちみつの水分量を測る検査です。 神戸養蜂場のはちみつでは、糖度が高いことを示す「水分量20%以下」であることをチェックしてから商品化しています。
残留農薬分析検査
食品や環境に残留農薬がないか確認する検査です。
食品衛生法に基づく登録検査機関による残留農薬分析検査において、当養蜂場のはちみつには残留農薬は一切検出されませんでした。
また、みつばちの行動範囲である2km圏内には、農薬を使用している田畑や果樹園がないことも確認済みです。
経歴
1985年、会社員をしながらつくば万博に飲食店を出店。同年、株式会社トーマスを設立。
1990年、大阪花の万博に出店。この時布引ハーブ園への出店を決める。
1992年には、スペインのセビリア万博に出店し、手がけた事業の可能性を感じる。
布引ハーブ園で販売しているハーブ商品が爆発的な売り上げを記録。
「この地で採れたハーブはないのか」というお客様の言葉を契機に、フランスのプロヴァンスへ渡る。
プロヴァンスの市場にて、現地で生産されたはちみつがお客様から愛されているのを実感し、「これだ!」と確信。養蜂事業を始める。
我々は「自然との共生」をテーマとして養蜂活動を行なっています。みつばちからの恵は、はちみつだけに止まりません。植物の交配においても重要な役割を担っており、果実や種子ができるのもみつばちのおかげです。
神戸養蜂場の近所には、桜の木があります。養蜂を始めてから、この桜の木のサクランボの数も多くなりました。そのサクランボをついばみに鳥たちも訪れ、彼らのフンから、新しい桜が成長する、といったサイクルも感じられます。
これが生きとし生けるものの営みでしょう。
自然のあるべき姿であるとも感じます。
しかし近年では、世界各地でみつばちが減っているそうです。農薬の影響や蜜源植物の現象が理由と言われています。こうしてみつばちが減ってしまうと、私たちの食卓も大きな打撃を受けるでしょう。
それだけみつばちは、生態系で重要な存在なのです。
みつばちの減少により、農作物の生産率が低くなり、農業自体も衰退してしまうかもしれません。
みつばちが減ることは、人間社会への警鐘とも言えます。そのため私たちは、養蜂を通じてみつばちが元気に暮らせる野山の自然環境保護も守っていきたいと考えています。
経歴
ITエンジニア職を経験したのち、2005年に株式会社トーマスへ入社。
2007年に取締役、2009年に副社長に就任。
2016年に父・政次 哲夫より事業を引き継ぎ、代表取締役に就任。
飲食店経営や公共施設へのショップ出店など、様々な事業を手掛け、愛着ある地元・神戸から日本全国、海外へと活動の場を広げている。
私たちは、お客様の喜びを共有できたときに幸せを感じます。
神戸養蜂場は、父が「おいしいはちみつを提供して、多くの方にもっと喜んでもらいたい」という想いから始まりました。
そんな熱い気持ちが詰まったはちみつには、きっと不思議な力があるはずです。お客様からは、笑顔や感謝の言葉を多くいただいています。
そのことに幸せを感じながら、これからもはちみつをご提供していきます。
私たちだけで生産するはちみつは、ほんの僅かです。しかし、一歩ずつ養蜂業に取り組んでいくことで、技術を次世代に繋ぐことができると考えています。
父が始めた養蜂業の素晴らしさを、多くの方に知っていただくこと。
たくさんの人にみつばちの恵みを楽しんでいただくこと。
これが私たちの役目です。
これからは、はちみつ特有の成分を生かした化粧品開発や、地元・神戸の食のプロとコラボレーションしたグルメの製造など、新たな試みも企画しております。そのほか、みつばちを必要とされる農家様に向けて、私たちのみつばちをお貸しする貸蜂事業も展開していく予定です。
はちみつの専門店として、みつばちの恵みの素晴らしさを多くの方にお伝えし、お客様の目線に立った商品をご提供してまいります。
「お客様の喜びを、私たちの喜びに」。
この言葉を胸に、今後も歩み続けてまいります。